まさかの最終回。アンタも運がいいわね。押してくださった方に感謝しな。
ぼく達は部屋に戻り、男4人女性5人の9人で、襖を開けて一部屋にして高校最後の夏を楽しんだ。
まさととフクコのカップル空気が、みんなの恋心を加速させた。
ボクが狙っていたりんごちゃん。いい感じになってきた。もちづきも、まさともみんないい感じ。
そんな中、ひとし一人がぼくからずっと離れない。行くところ行くところ全てひとしがついてくる。
一度二人になろうと外にこっそりと出るが、そこにも付いてくる。
これはロマンティックにもなれない。部屋に戻り、まさと達がいる部屋の隣に行くが、やはりひとしが間に常に入ってくる。
常に隙間にはひとしの存在。
この布団の様に、ひとしが常に真ん中にいて近付けない。
何とか近付きたくて。しかし、知らぬ間にぼくは寝てしまったんだ。
朝、怒り狂った声で目が覚める。
おいっ!おまえ何やっとるんだ!
わっ。感じの悪いお兄さん。お前かと。奥の部屋も布団が散乱してるし、勝手な事するんじゃない!と朝からこっぴどく一人怒られる。
全て自分ひとりが、布団で遊んだかの様な流れになっている。しかし仲間達を想い、何も言わなかった。
しかし怒られながら思ったんだ。ひとりで布団散らかせて遊ぶか?そんなオレ暴れん坊か?そんなの楽しいか?何だよ。悲しい目で怒りやがって。全てまさともちづきが、わくわく散らかした布団達。
なんだよ。オレはひとしと寄り添っただけ。なにこれ。
心で思いながら、その後もこっぴどく怒られ続けた。
はよ片付けろっ!
ぐちゃぐちゃなのはオレの心だよ。しぶしぶひとりで、まさとともちづきの愛の布団を片付けた。オレはホテルの清掃員か。心で泣いた。でも妙に手際良い自分が誇らしげだった。
そんな中、みんなは何もなかったかの様に、そっと部屋に戻り知らんぷり。あの鬼の怖さに怖気ついた。ぼくの心は燃え尽きた。
ぼくの夏は大嫌いなお兄さんに一人怒られて終わった。そして迎えのバスに乗り込み、りんごちゃんとは会釈してお別れした。その時もやっぱりひとしは、ぼくについて来た。
まるでボクのマネージャーみたいだった。マネージャーがいなかったらぼくはどんな恋をしていたのかな。
そんな高校最後の若狭の夏物語。恋って難しいなって改めて思った。
アンタ残念やったな。でもな、ひと夏の恋なんて無い方がええねん。ドラマとはちゃうねん。女の子傷付けるわ。
うちもな、昔恋した男がおんねん。でもな、遊ばれて終わったねん。
あの日な、ウチは恋したねん。でも男なんてほんまひどいわ。
な。
な。こうやってとぼけんねん。
真面目に生きなはれ。そっちのがええで。
な。猫の世界も人間の世界も、相手を想い本気で生きてる奴のがモテんねん。
これからも頑張ってな。応援してるで。また気が向いたら帰ってきてや。
長い間シャミニヨンブログをご覧頂き誠にありがとうございました。また新しい形を作り上げて、新シャミニヨンブログをお届けさせて頂きます。
季節の変わり目です。皆々様もお身体ご自愛下さいね。
重ね重ね最後までありがとうございました🐈⬛
今後とも、猫シェアハウスシャミニヨンを、引き続き宜しくお願い申し上げます。
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