大人の猫も可愛いのです

我が家のリオン君(アビシニアン)です。

リオン君との出会いは約7年前…東北大震災から約一年後だったでしょうか。

あの頃私は秋田県の大館市というところに住んでいました。(忠犬ハチ公で有名な所です)

人口7万人ほど、車で15分あれば生活に必要なお店のどこにでも行ける、小さな小さな町でした。

ある日「あれ?こんなところにあるんだ」と、何の気なしにふらっと入ったペットショップ。住宅街の中にある、個人美容院のような小さなお店。

そのお店の、目立たない、奥のカウンターの後ろに、こうありました。

「誰かもらってください。里親募集中です。二歳半アビシニアン」

その猫は、狭いケージをガリガリ噛んで何か哀しい目をしているように見えました。

「あの……この子純血のアビシニアンですか?……ん……何で里親探しに?何か理由があるのですか?」

「はい、この猫は福島県のブリーダーさんが種オスにしようと飼っていたんです。でも震災があって……廃業されたようです。何とか誰かにもらってもらえないかと言われてねぇ…うちでとりあえず預かってあげてるんです」

私がケージに近づいて手を差し伸べると、一所懸命手を出して「連れてって!連れてって!」と言っているように見えて。

気付いたら「僕で良ければ、ぜひ」と言っていました。

お店の方が
「今までたぶんずっとケージの中で…人の優しさに触れていないかもですから…もし、どうしても無理そうなら戻してくれていいですよ」と言って下さいました。

今までは子猫の時から飼ったことしかなかったのですが、まあ大丈夫、徐々に慣れてくれるだろうとその場でご飯やトイレセットも購入し、家に連れて帰りました。

雑種の日本猫しか飼ったことがなかったので、早速ネットでアビシニアンを調べてみると…
「一言で言うと犬みたいな猫。とっても人懐っこい」

部屋に着いてゲージから出すと早速ゴロゴロ喉を鳴らして擦り寄ってきて。ご飯をあげると嬉しそうに食べて。

「はー、なるほど。ほんとに人懐っこいなぁ」と安堵したものです。

ところが翌日……昨日の人懐っこさはどこへやら、私を見るなりシャッー!と牙を剥き部屋の隅に逃げるじゃありませんか。

ご飯をあげても食べようとせず、私が離れたら上目遣いで様子を伺いつつ食べる。
近づくと怒る、また隠れる…。

これが3日ぐらい続きましたかね。
お店の人から「どうですか〜その後」と聞かれて様子を話すと「うーん、無理なら戻してもらってもいいですよ」と。

「いやまあ、ちゃんとご飯は食べていますし、気長にいきます」と答えたものの、内心では正直少し心配でした。

ところがね、少しずつ、少しずつ…一日、また一日とね、何というか二人の距離が縮まってくるんです。

そして一週間〜10日ほど経ったあたりだったかなぁ、布団の中に入ってきて一緒に寝てくれて。

幸せそうにゆっくりと両目でウインクして。

何か、とても幸せを感じました。
段々とお互いの距離が近付いてくる、信頼関係ができる過程。

その日からどんどん仲良くなって、まるで恋愛みたいなもんでしたね。
(よく考えたらおじさん同士なんですが)

一年後、名古屋に戻ることになり、バス〜新幹線と乗り継いで延々約9時間の旅。
キャリーケースの中で鳴きもせず良い子にしていました。
隣の席の見知らぬ方からも「あらー、良い子だねぇ〜」と褒めてもらってましたね。(親バカです)

その後名古屋に住んでから、妹分、弟分と増えていき、リオン君は怒りもせずみんなを受け入れていくのですが、それはまた次回以降に。

私にとってリオン君はペットと言うより、相棒…家族…いや寒い秋田から共に力を合わせて生きてきた「戦友」と言う感じです。

皆さん、子猫は勿論可愛いですが、成猫を引き取るのもこのようにまた別の幸せ・楽しみがあります。

選択肢に入れてあげて下さいね。

少しでも、幸せな猫生が送れるように😺

たく